わたしとムロくん、そして一生の後悔

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聞くに聞けなくて3日たってしまった 意を決して土曜日に電話した 「あの・・・この間のサイン帳にさ・・・ わたしの名前が趣味のところにあったんだけど・・」 「おー」 「あれはどーいう意味?」 「そういう意味だよ」 「は?」 「ドッキリ?」 「だからー、オレはお前の事が好きってコトだよ」 「うそー、あんなに可愛い子が周りにたくさんいるのに?」 「いいだろー、オレの趣味なんだから」 驚き過ぎてそのあと、どういう風に電話で話したのか 覚えてない それからその晩から日曜日にかけて熱が出ちゃった ずっと寝てた 寝ながら夢じゃないよね? 自問自答を繰り返してた 心地良い疲れだった それからみんなに内緒で付き合い始めた 高校は別の学校に進学した ある日、ムロくんから 「文化祭でバンド演奏するからおいでよ」 と、言われたので緊張しながら出かけた たまたま隣に座った子達が 「今日、ムロくんの彼女がきてるらしいよ」 なんて、話し始めた ドキッとしたけど 彼女、ここですよ~みたいな優越感に浸りながら 演奏会は大成功でとっても良かった! だんだん、ムロくんも時間が過ぎると ほかの女子と出かけていたりすることもあったみたいで 友達からわたしの耳に入った 悲しかったけど でも、わたしから問いただすことはしなかった     
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