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雪山を探索しているとカメラを構えた彼女の姿があった。
僕「何してるの?」
彼女「写真を撮ってる。」
僕「それは分かるよ、今取らなくても…」
彼女「今じゃないと、撮れないの」
僕「じゃあ僕も一緒にいてもいい?」
彼女「凍え死んじゃうよ」
僕「君もそうでしょ、はぁー寒い」
彼女「はい」
僕「え?」
彼女「マフラー、かけた方がいい」
僕「ありがとう…」
彼女「あ、今だ。」
彼女のカメラからシャッター音が聞こえた。
僕「撮れた?」
彼女「うん。見る?」
僕はカメラを覗き込むと、美しい雪山の世界が広がっていた。
僕「わぁ~!こんなのも撮れるの?!」
彼女「そんなにすごい?私はただシャッターを押してるだけだよ」
僕「僕がこんなことができないからいいんだよ」
彼女「ふーん。じゃあ帰ろう。」
僕「え?!もう?!」
彼女「寒いし、ここにいたら凍え死んじゃうよよ」
僕「わかったよ・・・あ、」
僕は彼女にマフラーを巻いてあげた。
僕「どう?暖かい?」
彼女「このマフラー元々私のものだよ」
僕「うーん。」
彼女「でも、ありがとうね」
僕「珍しい。」
彼女「え?今なんて言ったの?」
僕「ううん、何でもない。帰ろっか、」
彼女「そうだね、寒い。」僕「はい。暖かいよ」
僕は彼女に手を差し伸べて、彼女は握った。
彼女「君の手は寒いね」
僕「こんなことをして恥ずかしい。」
彼女「でも、暖かくなる」
僕「うん。嬉しい。」
彼女「気を付けて、ここの雪山って結構滑るから」
僕「僕だってちゃんとしてるよっと、」
僕は彼女の手を握りながら、雪山を降りていった。
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