惨劇・ワンウッド傭兵隊編・進撃

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「私は無力でした、あの屑どもに大切な2人を汚され、私自身もあの屑どもに汚し尽くされ心までへし折られかけました、あのままの状態が続けば私は完全に壊されてしまったでしょう、アイリス様はそんな私や私が救いたかった大切な2人を救ってくれました、そして今、屑どもに捕らえられているミランダ様や仲間達まで救おうとしてくれています、ですから私は大恩ある貴女様の事を敬称付きで呼ばせて頂きます」 ライナはそう言うとアイリスに向けて深々と一礼し、それを見たリーナとアリーシャは視線を交わして頷き合った後にライナと同じ様に深々と一礼した。 「ライナの言う通りです、あのままでいたらあたし達は完全に壊されていました、ミリアリア様やあたし達や助けたのに加え、今度はミランダ様や他の仲間まで助けてくれようとしてくれています、ライナと同じ様にあたしにとっても貴女様は大恩ある御方です、ありがとうございます、アイリス様」 「ライナちゃんとリーナちゃんに殆ど言われちゃいましたけど、私も同じ気持ちです、あんな目にあい、私達を護ろうとしてくれたライナちゃんも壊されかけて、あの時、私達には絶望しかありませんでした、そんな絶望から貴女様は救い出してくれました。ありがとうございました、アイリス様」 リーナとアリーシャは深々と一礼したままアイリスに告げ、3人の言葉を受けたアイリスは困った様に微笑みながら口を開いた。 「……ふう、ホントにエルフやダークエルフは義理堅いのね、分かったわ貴女達の感謝の気持ち受け取らせて貰うわ、感謝の気持ちは受け取ったけど、それを恩に着せてあたしに一生尽くせなんて理不尽な事を言うつもりは無いから安心しなさい」 アイリスの言葉を受けたライナ達は頭を上げると更にもう一度深々とアイリスに向けて一礼し、それを目にしたアイリスは困った様に微苦笑しながらミリアリアに話しかける。 「貴女と言い、あの3人と言い、エルフやダークエルフは義理堅いのね、魔王のあたしにそんなに義理堅くする必要なんて無いのに、寧ろ危ない位よ」
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