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「あ…」
頭上から緋色の吐息が聞こえる。
藤吾郎にとって口取りなど久々で、舌先に感じる男の味もとうに忘れかけていたものだった。
しかし、不思議と手順というものを体は覚えているようだ。
「ん、はぁ…いいよ、上手えなあ」
緋色の肉棒が藤吾郎の口の中で固さを増す。
亀が首でも伸ばすようにゆっくりとそそり立っていった。
鈴口から淫らな液が漏れだして舌の上に滴り落ちる。藤吾郎にとっては砂糖水よりも甘い蜜だ。
「ぁっ、あ、う…そんなに吸わなくたって、無くならねえよ…」
可愛いなあと白い綺麗な手が藤吾郎の頬を撫でた。
藤吾郎は緋色の竿を舌で舐め上げ、松ふぐりを指で弄ぶように愛で続けた。
「ん、っく…」
頬を蒸気させて眉を寄せる緋色の姿はこの世のものとは思えぬほどに美しい。
藤吾郎の口の中で脈打つ肉棒の先の小さな穴がぱくぱくと開いている。
そこに舌を捻じ込めば緋色の腰が跳ね、内腿にうっすらと筋肉の筋を浮かせた。
「…飲んでくれるか…?」
藤吾郎は頷いた。
やがて緋色は唸るような声をあげて藤吾郎の口に白濁を吐き出した。
「う゛、ぇっ」
両手で頭を押さえ付けられ、喉奥まで開かされた藤吾郎は思わず噎せかけた。
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