金魚楼

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藤吾郎がこれは夢だろうかと漠然とした意識で考えている間に、股引まで外される。 肌にあたる外気に夢では無いのだと悟った。 「己のもんになってくれなきゃ嫌だよ旦那」 緋色の冷たい手が肌に触れる。 藤吾郎はその温度をとても心地よく感じた。
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