Sunshine

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Sunshine

「幸は太陽みたいね」 愛する女性に言われた言葉。 それは僕の心を暖かく、そして少しだけ痛くした。 ……その時僕は、君が望むならいつでも太陽であり続けようと、そう思ったんだ。 「社長、このお店接待にピッタリかと思うんですがどうですか?」 「お客様のお茶菓子に作ってみたんですが、お味見していただけませんか?」 「社長!今夜のご予定は……」 来る日も来る日も、女子社員達の猛攻が続く。 高校の時から好きだったリカとの恋に破れた僕は、購入した指輪を持て余した。 そして秘書にポロッと、「勿体ないし指輪に罪はないから、誰か欲しい人にあげてしまおうかな」とこぼしてしまった。 ……僕としては忘年会の景品にでもしようかぐらいのノリだったんだけど。 何故か光の速さで社内中に伝わったその言葉は、いつの間にか僕との結婚がセットになるという情報に誇張されていた……。 「毎日毎日、すげぇな……で、誰かイイ女はいたのか?」 「早坂……やめてくれよ……」 いつの間にか情報元の秘書まで参戦する事態に。 今や落ち着いて話せるのは同級生の早坂だけだ。 ……流石に大野とリカとはまだ以前の様には話せない程、失恋の傷は大きかったというのに。 そんな感傷に浸る暇もない。 「……少し日本を離れるかな」 父の会社を継いだ兄から、アメリカにうちと商談をしたいという会社があるから行ってみないかと話が来ていた。 こんな事がなければ、行くつもりはなかったんだけど……。 「そうなったら秘書は連れてく事になるんだろ?こりゃ射止められる日も近いか」 楽しそうに笑う早坂の言葉に少しゾッとした。 ……いや、決して悪い子じゃないんだけど。 今はまだそういう事は考えられない。 さて、どうしたものか……。
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