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エリコさんは言う。
「レオナルド・ディカプリオに恋をした日本人女性は多いと思うわ。歌舞伎町のホストにもディカプリオを意識した男の子が居たわねぇ……カワイカッタわー」
「エリコさん、ホスト遊びもしたって言ってたね。ご贔屓さんがいたの?」
「ま、嗜み程度にね?競馬で勝てばお小遣いあげるくらいよ。ブランド品とか貢いで気を引いたりなんてしなかったわ。それじゃつまらないし」
お付き合い中の彼氏(歯科医師)と
競馬場デートしてたって
聞いたことがある。
この若い歯科医師だって
治療を受けた担当医からの
猛烈なアプローチだと言うから、
なんとも恋に華やかな時代だ。
「もしかして、ネックレスをくれた3人の一人って、その歯医者さん?」
「ふふ、そうよ。でも彼のくれたネックレスは別れてからすぐ売っちゃった」
……じゃあ、残しているこれは?
「ジャックから貰ったのよ」
「ええー、ジャックって、ジャック・ドーソン(タイタニックにおけるディカプリオの演じた役)、ってことは、ホストのヒト!?」
「違うわよ、本物から」
ええー、嘘だぁー!
え……冗談、だよね?
この会話を聞いている
ポンちゃんとコウしゃんは
この大魔女の魔術には免疫があるので
しれっとしていた。
「ちなみにウッチーのやつは東北のディカプリオと呼ばれてたとか何とか。じわりとダサいネーミングだが、奴ならアリだ」
「ああ、そういえばあったねぇ。久しぶりにその話聞きたいなぁ、今からあいつらも呼ぶか?家にいるかな……」
ポンちゃんがスマホをいじりだす。
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