重なる偶然

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「あ、あんた……足、速……っ」  ハァ ハァ……息を切らし。  息を整えながら利沙が笑った。 「ハハ ―― 久々の全力疾走……」 「……ごめん」 「……鉢合わせしちゃったね」 「うん……もしかしたら、  とは思ってたけど、びっくりした」 「でも、久々に顔、見られたじゃん」 「それはそうだけど……」 「かずちゃんってば、カオ真っ赤」 「うるさい」 「……んじゃ、行きますか、清水さんの桜まつり」 「まさかあっちでも、バッタリ、  なんて事はないよね?」 「あー? アハハハ――んな偶然そうそうある訳  ないじゃん」 「だよねー、じゃ、行こうか」  イエ、1度ある事は2度ある、かもね……      
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