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昨日、叔母から出された見合い相手の釣り書には、
そうそうたる学歴&経歴と現在の役職が羅列されて
いた ――。
西の ”東大” と、言われる、
京都大学藝術学部写真学科――主席卒業。
東亜銀行本社へ入行。
”商品企画””M&A関連業務””営業統括”などの
部署勤務を経て、ニューヨーク支社へ異動。
ここで写真家のアラン・パウエルと出逢い、
軌道修正。
10年間勤めた東亜銀行をあっさり退職し、
カメラマンへの道を進み始める。
特定の会社に属さないフリーランス。
自分の希望は報道だが、
生活のため芸能人のグラビア撮影をする事が多い。
そこまで読んだ時点で、和巴は
”うわぁ~~っ、こりゃダメだ。今まで会ってきた
人達とは格が違い過ぎる!”
と、思った。
相手の容姿は文句のつけようもなく”特Aランク”
こんな人がどうしてお見合いなどに頼るのか?
不思議になるくらいのイケメン。
そして、自分との”釣り合い”から考えても、
大きなギャップを感じずにはいられなかった。
だが、容姿だけは自分のタイプど真ん中。
晴彦の言うよう、
旨いもん食べて、相手の青年は適当に
あしらえればいいのだが……
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