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第1話 夢か?真か?病人ですけど?
「わかりますか?」「手を動かせますか?」
「………」
看護師たちの声で少しづつ意識が戻る。
まだ 私の頭の中はボーッとしている。
「眼鏡掛ける?」
私が頷くとフレームが薄い茶色の眼鏡を掛けさせてくれた。私の眼鏡、買ったのは10年も前で汚れと傷で遠くが見えない、視力低下と乱視あり、眼鏡掛けた視力は0.3くらい、新しい眼鏡を買う金もない。
「よし、 早く運んで」
と、年配の男性主治医。
看護師たちがバタバタとベッドと点滴台から
ベッドに移され違う部屋に運ぶ。
ピンクのカーテンに囲まれた、
ここは集中治療室 ICU
(……手術…終わったのか)
私、葵 瞳 43歳。身長152センチ
生まれつき少し明るい黒髪で、
毛先がくせっ毛サラサラショートヘア。
自分で言うのもなんだけど、
シミや小じわ無し、10歳若く見られる事が多い。
何時間経過したのか、寝てるのか起きてるのか、わからない。とにかく、動けない、身体中に力が入らない。両足に医療用の白いタイツ
その上に電気マッサージする物を巻いてある。オムツに尿道カテーテル、左腕に点滴2種類、栄養剤と痛み止め、点滴台持つ所には強い痛み止めコンセントに繋がってる、点滴台下に尿袋。
「ひっく! ひっくひっく………!?」
さっき手術終え、お腹を縫ったばかりなのに、しゃっくりが止まらない! 怖い怖い、不安と恐怖と共に眠りにつく。
後で聞いたら主治医が横隔膜を触ってたらしい、安心したけど出たり止まったりと
2、3日はしゃっくりに困った。
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