第1話 夢か?真か?病人ですけど?

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「胃に穴あき出血して、腐ってゆくのが、癌だよ」 サラッと言う瞳、ザワつく3人をよそに瞳は喋る。 「この点滴台に付いてる大きな袋が栄養剤、 小さいのが痛み止め、台を持つ所にある筒状のが強い痛み止めでコンセントに……!? えっ? 白い靄(もや)に繋がって……?」 白い靄の中に頭を突っ込むと、ベッドの上に瞳が寝ている、どうやら白い靄は天井にあるみたいだ。 困惑する瞳。 「えっ!? 何? 幽体離脱?」 「たぶん、意識体だけが召喚されたのかも?」 恐る恐る金髪の少女が言う。 「召喚? 夢の中じゃないの?」 「ここは次界です」 銀髪の少女が近づいて来て瞳の前に胡座をかく。 「私はグレース、天使とヴァンパイアのハーフよ」 他の2人も近づいて来た。赤毛の少女。 「私はエリー、魔法使いと天使のハーフ。そして体大きいけど人見知りなのが、アルマ」 金髪の少女アルマがエリーの後ろから自己紹介する。 「……アルマです。獣人とエルフのハーフです」 「今は入院中って事? 」 グレースが真っ直ぐ瞳を見る。 「!!」 (……顔近い……近いって……) 顔赤くして顔背ける瞳の顔を覗き込むグレース。 「ん? アルマと同じ人見知り?」 「うん。間近で美少女なんて見たことないから……」 「もしかして、オバサン恋愛対象、女性?」 「…………」 「天魔妖精界も、次界も同性愛者は普通にいるよ。同性婚OKだよ!」 グレースの隣りに座ったエリーが言う、頷くアルマとグレース。 「えっ?」 「時代が変わったからね」 顔を上げ少女達を見る瞳に語るグレース。 「私達、落ちこぼれだから勉強を教えてもらいたいのよ。魔法、剣術、武術。私達、子供でお金ないから召喚用の魔法衣無し、術式用の穀物の代わりに果物やお菓子、パジャマ姿で召喚術やってたの」 「それで私が来たと……。武術なら少し習ってたから教えること出来るけど?」 「ほんとに!!」 少女3人声揃い、目が大きく輝く。
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