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それは成人しても続き、勤めだしてからは同じ事務所で働く先輩に呆れられたほど。
職場には休憩室に小さなTVがあって、お昼休みには誰でも自由に観ることができた。
休憩時間、お弁当を食べながら当時流行っていたバラエティにチャンネルをあわせる。
これが若かった私の何よりもの楽しみ。
観るのは、熟れたベテラン司会者がそつなく進行を促していくお笑いではなく、番組の隙間を埋めるCMたち。
黒い箱の中で、色とりどりの少女達が踊る。
長い髪、短い髪、化粧をする手、ものを掴む指先、弾む足もと、曲線に揺れるスカート。
「本当に女の子が好きなんだね」
あの頃お世話になった先輩が、お箸片手に呟いた。
今でも鮮明に覚えている。先輩の、キョトンとした呆れるような異物を見る顔。
「そうで~す。だってカワイイんだもん」
付き合った男性達とはセックスしてきたし、その時の彼氏ともセックスしていたし、
子供の頃から私は女の子のビジュアルが好きだから、大きな声で私は女の子が好き
だと言ってきた。だって、安心してたから。
「見てくれが好きなだけだよね…?」
だったら大丈夫。
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