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新入り
翌日、光は専門学校時代に母に買ってもらった医療本や簡易セットを持って森川動物病院に向かった。
「おはようございます、先日面接でお世話になった新田光です」
光は今度は堂々と挨拶をすることができた。
「君が新田さんか、医院長の森川英一です」
「よろしくお願いします」
光の医院長の第一印象は、優しそうでどこか懐かしさのある穏和な人だった。
「ちょっとここで待っててくれるかな、君の世話係を呼んでくるから」
『世話係』という言葉に少し緊張を覚えたが、これから助ける命に思いを馳せながら光は強く拳を握った。
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