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「マ、マジかよ・・・」
「スゴいな、まさか全勝とはね。予想以上だ。
いまの感じ忘れるなよ。
その日の体調とか、それまでに使っちまった運とか、いろんな要素で運の力は変化する。
そういうのをきっちり把握して、最高のコンディションで 10連ガチャを回すんだ」
マサシは口を閉じるのを忘れてアダチの演説を聞いている。
「まあ、実際ウマくいくことばかりじゃないけどね。
そういうのを研究しているのが運部だ。
データは多いほどいい。
スマホゲーやってる連中が全員入ればいいんだけどな」
なるほど、スマホもってうなだれてる自分に声をかけてきたのはそういうことか。
おおよその事情を理解したマサシであったが、部員としていっしょにやっていくかといえばそれはまた別の話だ。
放課後10円玉を回しつづける高校生活というのもいかがなものか。
だいたい名前がダサい。運部。 人に言えるかよ。
「ガチャッ」
そのとき視聴覚室のドアが開いて私服の青年が入ってきた。
「あ、先輩。 ちわっす」
例の2つ上が登場したことで運部が全員そろってしまった。
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