シャスタイン王国

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エリアスは、シモンと名乗り城の庭師として最近雇われたばかりだった。 名を変えただけで、正体を知られることなく城へ入り込めたのは幸いだった。 会いたいと願ったリサに再会し、その日からというものの二人は逢瀬を重ねた。 ひと目を忍んで時を共にしたのは、庭道具を保管する小屋だった。 「エリアス……愛してる」 「……国王は、君をどんな風に抱くんだい?」 「そんなこと、訊かないで……」 「俺とどっちが巧い?」 嫉妬にはらんだ熱を宿した瞳で見つめる。 答を待つのでもなく、リサの柔らかな唇に唇をはわせる。 リサは国王を夫に持つ、王妃の身分。 罪悪感を負いつつも、この密やかな時間に酔っていく……。
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