10月31日

4/9
前へ
/9ページ
次へ
「お空を飛んでみたいの。私ね、病気なんだー。 お医者さんが言うには、あと半年も持たないんだって。だから、死ぬ前にお空ってどんなかな?って気になって・・・」   そう、女の子は、ある重い病に身体を蝕まれていたのです だからこそ、死ぬ前に願いを叶えるため、悪魔を召喚しようと考えたのです 「なら、魔法使いより天使はどうだ?」 「天使?」 「あぁ。魔法使いはホウキに乗って空を飛ぶが、天使は自分の羽だけで空を自由に飛べるんだぞ」 「なら、天使がいい!」 「わかった。オレ様がお前の願いを叶えてやる。 お前、名前は?」 「私は雅! お兄ちゃんは?」 「オレ様は、タクト」 「じゃあ、タクトお兄ちゃん!」 「・・・好きにしろ」 タクトは“お兄ちゃんって呼ぶな!”とまた怒りそうになりましたが、ここは我慢と耐えることにしました さっきのように泣かれるのも厄介だ・・・とタクトは心の中でため息交じりに呟きました 「よし。それじゃあ目をつむれ。そして強く念じるんだ。天使になりたいと」
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加