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《sec3 出撃》
ギュン!ギュン!ギュン!ギュン!ギュン!ギュン!
中型多目的ヘリの4翅ローターが激しく回転を始める。
「搭乗確認っ! 点呼、始め!」
暗い荷室の中で点呼が入る。
「操縦、呉井!」
「通信、山喜!」
「砲手、杉谷!」
「同じく砲手、桂!」
「装備、佐和山!」
「同じく装備、河本!」
「現場指揮、葛城!以下総員7名、搭乗よしっ!」
点呼完了に間髪を入れず、司令室から無線が飛ぶ。
「了解!葛城班、出撃を許可する。速やかに黄泉を駆除せよ、以上!」
同時にローターの回転が勢いを増し、鮮やかなスサノオ色の機体が漆黒の夜空目掛けて飛び出した。
アマテラスや黄泉が跋扈するA都は高層ビルが立ち並ぶ大都市だ。
人間の密度もさることながら、これだけ建造物が多ければ追手から身を隠すにしても便利なのだろう。
だが、駆除する側としては頭の痛い問題である。
唯でさえ地上からのアクセスは渋滞の問題がある上に、黄泉が出現した周辺は概してパニックになっているから、現場到着は更に難易度を増す。
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