2:side I

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「そういう言い方されると恥ずかしいんだけどっ」 杭とか言うな。深々と埋め込まれておいて抵抗することでもないんだけど、確かに落とされたら大惨事なんで。 彼の腕とアレだけで支えられた体のまま、ぎゅっと抱きつく。 「でも、気持ちよくして……」 だいぶ慣れたけど、やっぱりまだ恥ずかしくて小さい声で言った。 「Oh…… ハニー、本当に愛らしい。存分に気持ちよくしてやるからな」 途端、俺の中で彼のがピクッと震えた。 「あっ、ちょっと……」 「しっかりつかまっててくれ」 思えばこんな格好、AVなんかでは見たことあるけど、やったこともないやられたこともない。 男1人抱えても一向に腕力が衰えない夫を、ちょっと惚れ直しそうになる。 「うぁっ、やぁ!」 俺の体を軽く跳ね上げるみたいに腕を上下させる。筋トレでもしてるつもりなのか、その腕の動きに1つの緩みもない。 「あっ、まって、やっ」 いつもより深く、えぐるみたいに突き上げられる。ペースがつかめなくて苦しい。彼のペースに翻弄されるがまま、とにかく彼にしがみつくことしかできなかった。 「はぁっ、あっ、あ」 思いっきり日本語で喘いじゃう。こればっかりはどうやっても英訳できない。
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