2:side I

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「どうしようもないなハニー、俺もお前も、この行為が心地よくて仕方ない」 息を荒げながら囁いてくる。耳穴に直に囁かれると、耳から食べられてしまいそうな気がしてくる。 「相性、いいって、ことだろ」 喘ぎすぎて息も絶え絶えなのを、無理矢理囁いて笑ってやる。彼が喜ぶからとかじゃなくて、俺も心からそう思ってるから。 「ああ、もちろんその通りだ。俺たちは愛し合っている。それが体にきちんと現れている証拠さ」 「だな。すっかり馴染んでるし」 彼のが体の中を動くたびに、自分の体の奥が、心が、満たされていくのを感じる。どれだけ縋っても、彼はしっかり受け止めてくれる。それをわかっているから。 「もういいか、我慢ができなくなってきた」 珍しく、彼が根をあげる。 「んって、いいよ、俺ももう無理っぽい」 彼が言わなかったら、俺の方が何も言わずに先に達してたと思う。 「一緒にイこうか」 唇を奪ってきた彼が、ニンマリ笑いながら、汗を滴らせて言う。腰の動きを止めて、意向を伺ってくる。 「一緒には、イったことないな。いっつも、俺が先に、いっちゃうから」 心臓が馬鹿になったみたいに動いてる。 余裕綽々みたいな彼の目の中にも、興奮してちょっと獣じみた強い意志みたいなものを感じる。
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