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「いいから謝ってこいよカノジョに。話はそれから聞いてやる」
話の筋が通ってない気がして、こっちとしてもはいそうですかって取り次ぎたくない。
「ええ……だってさぁ」
「だってじゃねぇよ」
この期に及んで後輩はまだもじもじしている。
痴話喧嘩に付き合わされてるこっちの身にもなれっつうの。
「お前の一方的な話で、向こうがどう思ってんのかわかんねーけど、話聞いてる限り、カノジョはお前が俺との時のこといちいち引き合いに出すから気に障ったんじゃねぇの? デリカシーねぇなお前」
思ったことをズケズケ言う。ハッパかけないとこのままウジウジして終わりそうだ。
「いやー、それはないっしょ、だって付き合いはじめた時にもうその話してんだもん。今怒ることないじゃん」
「そうじゃなくて、ヤッてる最中とか終わってから別の相手とのこと話しされたら嫌だろって話」
「んー、そうかなぁ、俺と兄さんのことは初体験とはいえ事故みたいなもんだし、もう過ぎた話だからいちいち気にすること無いと思うんだけど……」
考え方の違いといえば聞こえがいいけど、それにしたって全然話が通じない。まぁいい。
「とにかく、ちゃんと謝ってからにしろ。それからヤツに聞いてみるから」
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