過去へ繋がる日記

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ある晴れた日の昼下がり 祖母の遺品を整理するため、古い屋敷を訪れた私 祖母がよく使っていたであろう、まだ祖母の温もりを感じられそうな小さな書斎で、古びた一冊の本を見つけた その本を開くと、中身は祖母の字で綴られた日記だった パラパラとページをめくっていくと、あるところに目が止まる そこには私の名前と、私に向けたメッセージがあった 千鶴、お前は私に良く似てる。 人間関係で困ったことはないか? 頼れる人はいるか? 祖母が亡くなる10日前の日記だった 私は、なんとなく近くにあったペンを手に取り、祖母の問いかけに答えるように空白に文字を綴った おばあちゃん、ありがとう 少ないけど、仲のいい友人が数人居ます その友人達が私を助けてくれると思う そう書き記した後、私はその日記を自分のカバンに入れて、持ち帰ることにした
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