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そう思うと、タイムリープをしている自分が、とても悪いことをしているんじゃないかと不安になってしまう。
腕時計の歪んでしまった針…もう後一回しかタイムリープできないだろう。
次の一回は俺の時代に帰らないと、永遠に過去のさまよい人になってしまう。
もう少しだけ、この時代で井土居 芙蓉に関して何か調べられないかな?
この時代なら井土居 芙蓉は生きているはずなんだけど、あんまり有名ではないのかもしれない。
死後、有名になる人も多いし。
音楽家や芸術家なんて大半がそうだし。
時代を先取りしすぎて、後になって価値が出てくるんだよな…。
何をどう探せばいいのか分からずに、辺りをぶらぶら歩いてみる。
俺のいる時代とは違いすぎて、何だか映画の世界にでもいるような気分になる。
歩いていると少し先に公園があるようで、少し休憩しようかと歩を進めた。
俺の時代の公園は緑もベンチも遊具すらない、地面もコンクリートかメタル板で、憩いも何もあったもんじゃないしな。
風に揺れる樹木に引き寄せられるように、公園に向かってまっすぐ進む。
周りを見ずに進んでいたせいで、横の方向から歩いてきた人にぶつかってしまった。
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