ナツとハル

ぜろ

そんな、松茸なんて見たことないしっ！
食べたことないし！何個か持ってくれば良かった！
迷ったパニックで更に歩き回ったせいで、元より深みに入った気がするし！
でも、よく思い出してみればハルは割と冷静だった気がする。私が来た道を引き返していれば(きっとこの時点で迷っていたみたいだが)「ナツ少し落ち着け」「冷静になれ」「とりあえず黙れ」とか言ってた気が､､､､する。
いや、しかし、元はと言えば、

「こんな田舎に来ることになったのは、ハルのせいだぁーー！！！」

「ナツ、うるさい」

ハルはため息をついて、座りこんだ。
短い前足をピンとたてて、後ろ足はだらんと横に投げ出す。
ハル、その座り方女の子みたいだよ。だってそれお姉さん座りじゃん？
本人には言わんけど。

そうハルの体は動物だ。
種類は犬。もっと細かく言うとダックスフンドだろうか。短い足に長い胴体。

短い足に長い胴体にくっついた人間の顔。
というか頭か。
それが、ハル。

紹介が遅れたが、
我が家の家族(？)の人面犬である。