ぜろ

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唐突にハルが謝ってきた。 その背中はしょんぼりしていた。 本当は予感していた。 「、、、、全部オレのせいだから。 だから、パパさんの所にはナツひとりで戻ればいい。向こうで制服可愛いって騒いでた学校に行きたいんだろ?行けよ、ナツならきっと似合う。」 「、、、、、、、、ハルは?」 「オレは一人でも生きていけるさ。もともと、ほぼ一人で生きてきたようなもんだからな。」 「気にするな。」とハルが笑う。 私を見上げて。 「おん、どりゃああぁぁーー!!!」 ハルの前に回り込み、前足の下 脇に手を入れ持ち上げる。 「重っ!!ハル重い!!」 威勢のいいかけ声で勢いつけても腕にかかる負担は変わらなかった。 「ちょっと、ハルまた太ったでしょ!!ハルは胴長だから太ると背骨に負担かかってダメなんだからね。」 私は、ハルを自分の顔より持ち上げる。 まさに、幼児を高い高ーいポーズである。 「ナツ!?いきなり何すんだ!!」 ハルがあせっている。普段では絶対にあり得ない構図だからだろうか。 私が下でハルが上なんて。 「ハル」 ハルが私を見る。その目は少し潤んでいた。 ハルの鼻は土で汚れていた。 「ハル、私は下を向くのが嫌い。」 「、、、、、、、、知ってる。オレがいるか「ハルのせいじゃないよ。」 「そりゃ、ハルは口悪いし気持ち悪い時もあるけどね。」 「、、、、。」 「私はいじめられてた。いつも下ばっか見てた。 人とさ、目を合わすの怖かったんだよね。いつもおどおどしてて自信なんてこれぽっちもなかった。 でも、ハルに出会った。 毎日暗いことばっか考えてた。でも、いつの間にかハルが私の下にまわり込んで私を見上げてた。 それで、一緒に遊ぼうって言ってくれたんだよ! あの時のハルは日本語しゃべれなかったけど、私はハルの言ってることちゃんと分かったよ! それから私が落ち込んでたら、わざと物音たてて変なことして目をそらさせた。 ちゃんと知ってたよ。 私は下向くと、すぐ暗いこと考えちゃうタイプだからハルが私を下向かせないようにしていること! だからね、ハル。 ありがとう。」
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