第3話友情

3/18
143人が本棚に入れています
本棚に追加
/1169ページ
「さて…、じゃあ、何があったか教えて貰わないと?」 舞由香がそう言った瞬間、三人がワクワクしながら私を見つめてきた。 私は、昨日のことを話した。 「昨日、晋ちゃんとデートしました…。」 「マジで!?もう?え、え、どこ行ったの?」  舞由香は一人テンションが高かった。 「待ち合わせして、映画館に行って…。」  その時、昨日の晋ちゃんあの時の表情を思い出した。 「円花?どうかしたの?」 美菜に言われるまで私は気づかなかった。 「え?」 「考え事?何かあるなら聞くよ?」  そして私は、あの時の話をした。 「映画予告が始まった時に、 昔、晋ちゃんと秀兄ちゃんと良く見てた映画をDVDで観てて、 あ、秀兄ちゃんっていうのは晋ちゃんのお兄さんで、 須藤秀一(すどうしゅういち)って言うんだけど…。」 「そうなんだ、それで?」 「うん、で、私、懐かしくなって、 秀兄ちゃんのことを、晋ちゃんに聞いたんだ。 そしたら、晋ちゃんの表情が曇って、明らかに様子がおかしくて…。」 「何かあったのかな…。」 「分からない…。」 「どうしたんだろう…。晋一さん。」 「うーん‥あ、ごめんね!こんな話して…。」 「ううん、私は全然大丈夫だよ。円花はもう大丈夫?」 「うん、ありがとね!」 その時、舞由香が話題を変えてくれた。
/1169ページ

最初のコメントを投稿しよう!