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【第2の修行 小学校】
子供の世界は、思いのほかシビアな世界へと変化していた。
「さらちゃん、あの子とは遊んじゃダメだよー。」
『どうして?可哀想だよ?』
「…。」
初日から、どうやら何かを間違えたらしい私は、女の子達から無視されるようになった。
私はなにかしたのだろうか。
こどもってよく分からない。
担任のおとなしそうな女の先生が優しく声をかけてくれたけど、『大丈夫です。』と言うと、「それなら良かったわ。」とあっさり会話は終わった。
私に声をかけてくれる子もいたけど、なんだかもうバカバカしくなってしまって適当にあしらっていた。
だって、本当の私はもうすぐ20歳だもの。
けれど、そうしたら本当に1人になった。
少し寂しかったけど、私はすぐこの場から存在ごと消えるのだから。
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