4章 ヘクター=アクシディアス

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「ここまで説明しないとお前らには分からないだろう」 目顔で切り返すヘクターの語尾には嫌悪感じみた何かがあった。 それをオンダ感じるが、残念なことに左右されるほど子供でもなかった。 「分かった、それでどうすればいい?」 それなら出来るだけ話は早く。 「オンダは俺と共にエスメラの元で働いでもらう、幸いエスメラからは前々から誘いをもらっていたからな」 「まぁ、諜報機関に入ってもらう」 <絨毯売り>がフォローをした。 それでもなお、諜報機関という響き。 「<死神>は暗殺組織だったか、なら最低限の基礎はあるだろ」 その基礎のなさを疑問視しているための見くびりではないのか。 「・・・待って、私は?」 「お前は<絨毯売り>の元で働け、この老婆も年だからな」 「五月蝿いね、昔より生産性が落ちただけさ」 自分たちの想像よりも事態は進んでいたらしい。 しかし、唐突に情報稼業に身を置くことに二人は戸惑いを隠せない。 「オンダは諜報機関<真実の盾>の養成員から始めてもらうことになる、信用がないからな」 「タチバナは私の元でただ働くだけさ、情報収集を主にね」 「ちょっと待て・・・!」 オンダが声を強める。 このままではこの二人に全てを持って行かれる。 「お前ら情報屋の領分じゃないだろう・・・!」     
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