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「駅まででいいよ、送ってくれてありがとう」
やがて会う回数を重ねるたびに互いに惹かれていき、行動力のある越谷は積極的にデートに誘い、今もドライブデートの帰りで秋良を最寄駅まで送ったところ。
もう帰ってしまう、早く言わなければ、とはやる心臓の鼓動が聞こえてきそうなほど緊張しながら、勝手に越谷の手は車のドアを開けようとする秋良の腕を掴んでいた。不思議そうに見つめてくる秋良。その瞳を越谷はまっすぐに見つめ返す。
「秋良さん、あの、その、俺と……結婚を前提に付き合ってくれませんか?」
「……私なんかで、いいんですか?」
「俺はあなたがいいんだ!」
「私でよければ、喜んで」
告白を受け入れてもらえた越谷は嬉しくて嬉しくて、シートベルトを外して秋良を抱きしめて、初めてのキスをする。秋良は突然のキスに戸惑いながらも、照れくさそうにやがて越谷の唇を受け入れた。
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