第一話 忌まわしき過去

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 しかし、当時小学生の真奈の欲求を満たす術など限られている。雑誌、ネット、漫画……その程度の娯楽ではまるで満足できず、真奈はやがて生身の人間で欲求を満たす事を考え始めた。  そこで目を付けたのが弟だった。由宇はその当時小学校三年生。姉の真奈から見ても中性的な美少年で、容姿も魅力的だった。それに加え誰にも優しく、非の打ち所がない完璧な弟を、真奈はやがて性の対象として意識し始めた。  そして、とうとう真奈は弟を襲った。深夜、家族が寝静まった後に弟の部屋に忍び込み、寝ている由宇を抵抗できないように拘束した後、真奈は弟の身体で欲求を満たした。  由宇はずっと涙を流しながら真名の顔を見つめていた。当時の由宇からすれば、実の姉から犯されるなど考えもしなかっただろう。だが、真奈は身勝手に弟を欲求のはけ口としたのだ。  一度やってしまえばもう何も怖くなかった。真奈は自身の性欲を満たすためだけに弟を毎晩のように犯し続けた。そしてこれが、真奈にとっての日常的な『遊び』となった。  やがて妹の加奈も巻き込み、倒錯的な近親相姦を楽しむようになった。加奈も真奈に似たのか、一度快楽を覚えた後は自発的に真奈に協力し、両親の目を盗みながら狂気の『遊び』は続いた。     
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