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島に着いてから数日間は、トレーニングをして風呂に入り飯を食って寝るという日が続いた。
日曜日である今日は休みがもらえた。フェリーに乗って町へ行く者、民宿でスマホでゲームをする者もいた。俺は「せっかく海に来たんだ、泳ぐぞ」と海パンに履きかえた。
目の前の道路を渡り、砂浜に出るとすぐに海に飛び込んだ。
柔道バカの俺だが、こう見えて泳ぎは得意だった。体力強化のためにスイミング教室に週末行っていた…というか行かされていた。
しかし!この過信が仇となるのだ。何人かの部員たちも泳ぎに来ていたが、浅いところで遊んでいた。
俺さまはというと、ひとり離れて泳いで岩場まで行ってやった。岩の上に座り一息つくと、海に飛び込んだ。すると急に足がつってどうにもならない。岩場の辺りは渦も巻いていることが多い。足を押さえて、もがいたが治らない。
俺は海の底に沈んでいった。
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