最良の選択③~最終話~

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最良の選択③~最終話~

彼は何とかこの能力と上手く付き合う術を見つけて大学生活を謳歌していた。何せ金に困ることはない。懐が寂しくなったら競馬に行って小銭を稼げばいい。また、その気になれば就職をせずとも将来は安定なのだ。金に困らない大学生活の時間は腐るほどあった。彼は音楽を趣味で続けた。大学の軽音楽部サークルに入ったのだった。元々名古屋ではワンマンライブを行えるほどの実力があった彼がサークルで注目を浴びないはずはなかった。当然黄色い歓声を浴びることもできて彼は満足していた。 時田「いやー一時はどうなるかと思ったけど、能力に感謝だぜ。いまでは大学でも人気者。ラインを知りたがってる女子もたくさんいるって噂を耳にしたしな。」 時期はもうすぐクリスマスだった。現在、彼女のいない時田には気になる子はそれなりにいた。ただ、2人に絞ってしまうと能力が発動してしまうため、そこらへんは意識しないように気を付けていた。はずだった・・・ 時田「もうすぐクリスマスか・・・ ♪ おっとラインだ! あ、理沙と舞からだ。2通一気に来るとは珍しいな。何だろう?」 理沙&舞のライン 「時田先輩。私達2人とも時田先輩のことが気になってます。私達親友なので、2人の関係を崩したくなくて何もモーションをかけませんでしたが、とうとう2人とも限界になりました。そこではっきりさせたくてラインしました。理沙か舞どちらも時田先輩のことが好きです。先輩は1人しかいないのでもし良かったらどっちかと付き合って下さい。お願いします。」 ちなみに、理沙は学校でも有名な美人でスタイルも良いが、舞はどちらかと言うとどこにでもいそうな平凡な感じであった。 時田「やばいぞこのライン。能力が発動してしまう。俺としてはもちろん理沙と付き合いたいのだが・・・」 時田が思っていたとおり能力が発動した。
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