第1章 出会い

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疫病には諸説あるが、 日照りが続くことによる大干魃(だいかんばつ)からの飢餓などによる疫病、 そして天然痘、赤痢… 今ならワクチンが処方されるものも、 当時はまだそれが何ゆえ起こっているものか 分からなかった。 一度罹患すると数日に渡り発熱・悪寒・下痢・嘔吐などが続く 当時はミネラル補給や、ビタミン摂取など 意識的に行われることも少なく 使われたトイレもそのまんま… むしろボットンと来ている。 一度罹患すると、生還するまでの道のりは 容易ではなかったことが想像できる。 その状況を目の当たりにした 当時の天皇はあたふたとして、 偉い祈祷師の先生からお話を聞いたり、 寺院でお坊さんからお経を唱えてもらったり…と民のために何とか疫病が鎮まるよう 日夜祈ったとされている。 そんなときに彗星の如く現れたのが、 安倍晴明だった。 安倍晴明は天文を専門にしていたため、 風の動きが読めたと言われている。 これは想像での話しだが、 彼は知ってかしらずか天皇に天文に関する知見から色々なアドバイスをしたのではないかと思う。 そこでぴたりと何か良い方向に進むことが 多かったので陰陽師として崇められたのではないかと思っている。
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