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 そう言って僕の手を掴み、歩き出す。 「こっ今年は七月いっぱいは日本にいる予定じゃなかったの?」 「そのつもりだったが、この間のお前の言葉を聞いて止めた。このままヘリに乗って、空港へ行く」 「どこに行くの?」 「それは到着してからのお楽しみだ。自家用ジェット機で行くぞ」  …相変わらず彼の行動にはいろんな意味でついていけない。  けれど彼に引っ張られては、ついていくしかない。  多くの人の視線を感じながら、僕はヘリに押し込まれた。 「ちなみに何でヘリ? 車でも良かったんじゃないの?」 「空は渋滞がないからいいだろう?」  はあ…そうですか。  呆れるべきか感心するべきか分からないうちに、ヘリは動き出した。  そして空港へ行き、そのまま自家用ジェット機に乗り込む。  その間、会話はほぼなかった。  彼は機嫌の良さそうに鼻歌を歌っていたけれど、話しかけられたくない雰囲気を出していた。  目的地に到着してから、きっと上機嫌で話してくれるだろう。  僕は深く息を吐きながら、早く目的地に着くことを願った…けれど。  何故、教会の前にいるんだろう?   本日、快晴。無限に広がる青い空に、白い入道雲。輝く太陽がとても眩しい…。     
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