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「んんっ…ぷはっ。汚くないよ、永河のだから。他のヤツだったら、踏み潰すけれど」  ひーっ! 嬉しくないっ! それどころか萎えるぐらい、恐ろしい! 「それと永河、ここまできて『新真くん』はないだろ? 名前、呼び捨てでいいよ」 「さっ紗神…」 「そうそう。もう浅い仲でもないんだしさ」  僕が弱々しく呼ぶと、彼…紗神は嬉しそうに笑った。  笑って…また銜えた! 「わあっ! だから止めてっ! そのっ、そろそろ…」 「んっ? …ああ、イきそう? 良いよ、口の中に出しても」  口元を唾液で濡らしながら、紗神は妖艶に微笑んだ。  その表情に見入ってしまいそうになるのを、必死に堪えた。 「やっ、だから…」  それがイヤだから拒否しているのに、全く通じていない。 「遠慮なく、いっぱい出しな」  そう言って、今度は息つく暇なく口で扱かれた。  ただ銜えるだけじゃない。舌を絡ませたり、時には先端を強く吸われたりした。  どの行為もただ快感を与えられるだけ。  止めてほしいのに、続けてほしい。そんなことが頭の中で回り続ける。 「あっ、ああっ…!」  快感に翻弄される。シーツを必死に握る。     
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