ママがクレイマーになった

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 ご飯はいろいろなメーカーのものをちょっとずつ食べた結果、ボクが好きだったのはI社のもので、ほかのメーカーのものはボクはイマイチだった。それが、おととしの8月の終わり頃に新しい大缶のを食べ始めたとたん、これがおいしくな~い! なんか、いつものと違う~。自然、ボクの食べが悪くなった。 「ねえちゃん、いっちゃんほとんど食べない。どうしたんやろ?」 「まだまだガツガツ食べる時期のはずなのにね。なんか違うんやろか? カメ○○○の方は食べるみたいやけど」 「この缶になってからだよね。成分とか変わったんやろか?」 「前の缶の残りは食べるよ。どういうこと?」 「味はわからんけど、色が違うし、つぶの大きさもちょっと違うかも」  小缶の残りが少なくなって新しい大缶のを足したから混ざってた。ボクはその混ざったご飯を嗅ぎ分けて前のものだけ食べた。  ママはI社に手紙を書いた。成分が変わってないのか、どこかで変わってるなら、その前の製造のものを買いたいというお願いを心を込めて書いたみたいだ。ボクが冬眠しないカメで、その時期はいっぱい食べて太っていないといけないので、必死だったのだと思う。
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