追う者と追われる者。恋愛の終着点はどこですか?

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ああ、疲れる。本当に疲れましたよ。 朝の騒動もあり、コルゼさんに頼んで皆さんとご飯も一緒にしませんでしたし、お父さんには術を使って飛んで来ることを禁止する旨を伝言しておきました。 暫く、1人にさせて欲しい。 色々と乙女としての精神を回復するまでは。 次に攻略すべきはラウル様だと思っている。 アルディさんから了承を得られたとは言えないけれど、ひとまずこちらの思いを告げたことに変わりない。 ラウル様はお茶目な紳士からエロい暗黒の覇王様に突然、豹変されることはあるけれど、執着心の強いお父さんや妄想癖のあるクロードさんに比べれば、やはりまだマトモだと言える。 切り替えボタンの所在は不明ですが、用心しておけば話は通じるかと……あまり自信はありませんが。 彼は忙しい身だ。 手間を取らせるわけにはいかないので、あちら様の都合に合わせるべきだろう。 「コルゼさん。また伝言を頼まれてくれませんか」 空いた時間でお話しをしたいと伝えたのは昼過ぎである。もう一度言おう。昼過ぎなんです。 出て行ったコルゼさんが微妙な顔をして帰って来たら、なぜか一緒になってラウル様まで部屋に入室してくるではないか。 ……執務はどうされたんでしょうかね? 「丁度、いま終わったんだ。本当だよ」 嘘ですね。 貴方が朝から晩までお仕事をされているのは知っている。前に居た時も夜以外はほぼ放置だったことを忘れておりません。まぁ……好き勝手出来たのはそのおかげでもあるけれど。 「この部屋よりも慣れ親しんだ所で話さないか?」 いえいえ結構です。その手には乗りませんよ。 王妃候補の部屋に入れられたら最後。出して貰えそうにないので遠慮しておきますね。
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