謎に蹴躓いて陰謀に囚われる

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「一緒に踊ったと聞いたが」 「はい。ポロ村体操を少しばかりですが」 「……そうか」 それきり押し黙ってしまったクロードさん。 麗しいお顔がまたもや陰っておりますが、毎日王宮に通い詰め仕事をなさっているのだから疲れているのだろう。 「話は以上でしょうかね?」 「……ラウル様にもお会いしたと聞いた」 「そうなんです……わたし国王様だとは知らなくてですね」 「2人きりで会話したらしいな」 「……まあ、偶然の流れで」 「しかも次の約束までしていたとアルディは言ってたが本当なのか?」 「……それも、流れでして」 何か語気が強く感じるのですが、気のせいですかね。 「サエ、やはり1人では満足出来ぬと言うのだな」 「……何の話しでしょう?」 「俺の口から言わせたいのか!酷い女だ」 「クロードさん? あの、落ち着いて」 立ち上がってわたしの肩を揺さぶる彼の目が血走っている。何がどうしたというのかさっぱり分からない。 「サエ、こんなにも君を想っているのに、どうして俺だけじゃダメなのだ? アルディや異国の王と君を共有するつもりは全くないぞ!」 「ええっ!は、激しく勘違いなさってますよ!」 アルディさんがどのように報告したのか知りませんが、貴方は術のせいでおかしな思考になっているんです。といくら説明しても聞く耳を持たない。
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