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「失礼ね、そんな歳に見えますか」
ちょっと怒って見せたが目は笑っていた。
「そうでしたねぇ。亡くなられた会長のお歳からすると・・・」
考える事か、と今度は少し呆れ気味に鹿能を見た。
「まあ、孫です」
「ああそうでしたねそう云えば昨日はどことなく品があると思ってました」
「まあ、取って付けた様に急に無理しなくてもいいんですよ」
「見たそのままですよ、あっ! 昨日会った老夫婦のお店からもお花を注文されてますよ」
「ええ何処」
鹿能は祭壇の際に並んだ花を指差した。壁際にもずらりと生花がならんでいる。
「端とは云え正面にあるのね」
「祭壇の周りはたいてい十万円の生花になるんです」
「これはおいくら?」
「五万ですけど一般では結構な値ですけどこの会場では目立たないですね」
「供物を飾る順って決まっているの?」
「それはご当家が決められるのですけど会長でしたら大事な得意先が祭壇の故人近くになるのが普通でして一般のまして近所のお店でしたら壁の末席ぐらいに置くのが普通ですが」
「じゃ普通じゃないのかしら?」
「おじいさんなのに知らないんですか?」
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