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「どうするって決まってるだろ。暴くんだよ。真相を」村山の目はやけにギラギラしていた。
こんな村山、初めてみたかもしれない。こいつが大久保の死の無念を晴らしたいとかそんな仲間思いのやつじゃないことは知っている。村山は今、旧友の不可解な死というスリルに酔っている。
「おれ仕事忙しいんだ。佐藤、おれの捜査手伝えよ」
その誘いを断る理由は僕にはなかった。僕は自分の口元が緩むのを感じてとっさに気を引き締めた。スクープだ。この事件の真相を小説にしたらきっと話題になる。
「おれそう言えば萠は?」お手拭きを取りに行った萠が返ってきていないことにふと気がついた。
「ああ、体調悪くなったから先帰るってメール来てたよ」
「そうか」僕には何も知らされてないけどなと心のなかで突っ込んだ。
萠のこぼしたメロンソーダがテーブルを伝って僕の膝にポタポタと落ちていた。
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