白いクジラ

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「まあな。もういいだろ今言ったんだから」 「あっそ」と萠が観念してムスッとした表情で拗ねた。 「えーと」僕はどう二人の会話にはいいのか分からず困惑した。 「おれら付き合ってるんだよ」困惑した僕に気づいて、村山がいった。 「あれ、佐藤くん知らなかったっけ?」萠が驚いたようにこっちをみた。 「あ、そうだったんだ。いつから?」 「一昨年だよ。大久保が死ぬ1週間前」と村山がいって、 「ちょっとそんな言い方ないでしょ」と萠が村山を叱った。 「ああすまん」と村山は適当な感じで答えた。 「そうなんだ・・・」とだけ僕はいったがそれからどう反応したらいいのか分からなかった。 「まあいいや。もう少し昔話で盛り上がるのも悪くないなと思っ立てたけどついでだから今話すわ」少し微妙な雰囲気で会話が終わりかけたところで、「ふぅ」と一息ついてから村上は真剣な面持ちに切り替わった。 「ちょうど3日前のことだ。1件のメールが携帯に送られてきた」村上は持ってきたPCを広げてある動画サイトを見せた。 「白い鯨・・・?」 「そのメールに載っていたURLに飛んだらこのサイトだった」  村上が見せたのは白い鯨というサイトだった。村上は慣れた手つきで動画に表示された再生ボタンを押した。     
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