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あっ?
ううう……い、痛い……
腹部を絞めつける両手に力が、更に入ったこのバカ女神──俺さ、とうとう痛さに我慢できなくなってきて。心の中で独り言のように痩せ我慢して、呟くだけでは、もう無理になった。
「うっ、うわぁ、あああああああああああああああああああああああああああああっ? いっ、いてぇ、えええええええええええええええええええええええええええええええええっ? ううう……死ぬぅ、うううううううううううううううううううううううううううっ? はっ、離せぇ、えええええええええええええええええええええええええええええええええっ?」
だからこんな感じで、俺の腹部を絞めつける、バカ女神に大きな声を吐いてやった。
するとさ、バカ女神は、とても恐ろしい……それもとても冷めた目で俺を睨んできたよ。
もうそこにはね、先程までのニコニコ笑顔で俺に甘えながら泣いてる面影ないからね。
う~ん、それこそ、アニメやラノベ等の登場する女魔王様って感じ。特に彼女の漆黒の髪色と紅玉の冷たい瞳が、更に恐ろしい女性魔王って感じをね、醸し出している気がする。
それにさ、バカ女神の口調……先程までのぶりっ子のお嬢様口調ではもうないんだよ。俺のさ、背中が凍りついて、震えが出て畏怖するぐらいの、低くて冷たい声を出した─それも「殺してやる……死ね……」と、俺に述べて来た。
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