第2章 夫婦喧嘩になるのかな?

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でもさ、俺もそんな事を述べられて、バカ女神に黙って殺される訳にもいかないから。また、反発して女神相手に暴言を吐いてやった。 「わりゃ、みてみいやぁ、最初からワシを騙して、殺す気でここへ来たんだろうが──うそばぁ、つきやがってぇ、何が主人や夫じゃ、愛しちょるとか嘘ばっかぁ、つくなよ。くのくされ、淫乱女が」  と、広島弁を交えて威嚇──吠えてやったよ。  そう後はね、直ぐに行動をした──またまた、このバカ女神が、『ギリギリ』両手に力を入れだしたから。本当にこのままの状態だと冗談抜きで、俺の胴は真っ二つに千切れてしまいそうだから。  取り敢えずは「わりゃ、離れろ──」と、フレイヤの美し顔を両手で、それも力一杯押しのけた。  するとさ、美の女神様、少しばかり変顔になったよ。だから俺は思わず、苦笑いをしそうになったけれど。  まあ、今の俺のこの状況だと、本当に笑う暇などない、命に係わるし事だし。この手を処理しないと本当に風前の灯だから我慢をしたよ。だって女神フレイヤのは、更に威力を増しているよ。だって今俺の入り場所は、アーケードの商店街だけど。いつも人通りで賑わっている筈なのに、人っ子一人いないというか……周りを見て確認をしたら。  人という人が、老若男女関係なしに、皆口から泡を吐いて痙攣しながら倒れているのだ。  もう、それこそ、見るからに虫の息といった感じなんだよ。  と、なると、この状況を見たら、皆は俺は何で大丈夫なのと、思うでしょ?  実はね、このバカ女神に、両手でお腹を絞められているから、痛いの何のと苦しくて嘔吐しそうなぐらいだから我慢出来てるんだよね。  でもさ、俺の腹部を絞めつけている超が付くほどの美貌の女神様──俺に顔を抑えられて変顔になっている訳だから。そろそろ、更に低くてドスの聞いた声を述べ始めたよ。 (27-6)
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