第2章 夫婦喧嘩になるのかな?

11/24
前へ
/306ページ
次へ
さてさて、どうするかな?  このまま地面で寝転んでいる訳にいかないし、あのバカ女神からどう逃げ伸びるかを本気で思案しないといけないよ。 「あ・な・たぁ~、もう力尽きたの~?」  上空から、あの女の声がするよ、それも当てつけがましくね。本人は、これっぽっちも思っていない癖に、俺の事を『あ・な・た』と、バカにしたような、口調で呼びやがるんだ。 「あああ、お前が、ええ歳して、ガキ相手に向きになってくれるから。体中が痛くて動かないんだよ。オ・バ・サ・ン……」  ちょっと俺、力尽掛けているから、先程迄みたいに威勢よく、広島弁は出ないけれど。女神フレイヤにオバサンと暴言を吐いてやったよ。 「はぁ~、今何ていったの、あ・な・た? (わたくし)耳が悪いから良く聞こえなかったの、もう一度、言ってくれるかな、あ・な・た」  ワザとらしい仕草で自身の大きな笹耳に手を当てながら。バカ女神は尋ねてきた──体が動かなくて、地面で転がっている。俺をバカにしたような上から目線で述べてくるよ。  だからそんな生意気な態度の女を見ると──流石に俺自身も歯がゆいじゃん?  まあ、そんな訳だから。女神フレイヤに対して、俺はまた懲りもせずに悪態を付いてやったよ。 「はぁ~、オ・バ・サ・ン……歳だから耳が聞こえないって? それに俺の事生まれ代わりのクソガキと言ってくれた癖に調子良く……それも少しも思ってもいない癖に、と、気安く呼ぶなよ。この誰とでも股を開いて寝る淫乱女が……お前みたいなビッチに、あ・な・た・と調子良く呼ばれたくないは、オバサン……」  まあ、先程みたいに、こんな感じで、女神フレイヤに悪態を付いて暴言を吐いたから。この後は皆さんの予想通り、凄い事になってしまったよ。  俺死んでしまうかも知れないね? (30-9)
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加