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「はぁ、ああああああああああああっ! 誰が誰にでも股を開くですて……」
まあ、ここまで言い掛けた所で、急に下を向き顔が見えなくなったよ。
う~ん、少しばかり酷い事を述べたかな、フレイヤに?
ビッチとか、男なら誰にでも股を開くとか、思いっきり悪態を付いてやったからな、あのバカ女神に……
「な、何も、何も知らない癖に……」
「ん? なに?」と、俺は直ぐに思ったよ。だってね、フレイヤが 何を述べているのか全然解らないんだよ?
だってさ、声は震えているし……バカ女神の体自体も震えているから、俺は様子を見てて何事が起きた? と、思ったぐらいだから。
「貴様ー! 貴様ー! 貴様──貴様に……何が分かると言うのだ……生まれ変わり風情の分際で……あの夫なら、絶対にこんな酷い事を私に、言わない……」
「えっ? な、何が?」
俺は思わず、この言葉が出たよ……フレイヤのあの夫と、いうのは、前世の俺の事だよね?
だから前世の俺が、何を述べないんだろうか? と、瞬時に考えたよ。
『えっ、ど、どれ、どれ?』と、いった感じかな。それにさ、遠目からだけど、彼女の体が震えているのは、どうも泣いているみたいだね……
となると、俺って女性相手に向きになって、彼女が落胆して泣いてしまう程、酷い暴言を吐いてしまったんだと後悔をしたよ。
(31-10)
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