第2章 夫婦喧嘩になるのかな?

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「じゃ、早く治せ、フレイヤ……でないと、悟の意思が戻りそうだから」 「えっ、あっ、はい、分かりました、貴方……直ぐにパーツを集めて治しますね」 「う、うん、頼むよ、フレイヤ……出来れば、また悟の意思の中に戻る前に。お前に甘えたいから……」  俺ね、妻に嘆願をしたんだよ。悟と俺の意思が完全に同化するまでは、俺は自分の妻を味わい堪能する事が出来ないから。出来れば俺の意思がある前に、神話の時代以来になるが。夫婦の営みを行い交わってフレイヤ堪能したいと思うんだよ。  だから妻に早くしてくれと嘆願したのだが。 「で、では、貴方……わらわを叱るのではなくて、可愛がってくれるのですか?」 「あああ、そうだよ……嫌かフレイヤ? 俺に甘えられるのは?」 「うぅん、そんな事はない、そんな事は……わらわも、貴方をずぅっと探していましたから……それに、やっと逢えました……できれば、もう二度と離さないでください、貴方──わらわを」 と、俺の上半身から切れて離れた──両手を魔力を使用して貼り付けながら、潤目で嘆願してくる。 そんなね、妻の様子を見たら。死ぬに死ねない……って、あああ、生まれ変わったんだ。でもさ、完全に悟の意思と俺に意思とが重なり合って同化するまでは一度、愛する女房とお別れなんだよ。 だから、本当に辛いよ…… あっ、そうだった、これだけは、フレイヤ《あいつ》に注意しておかないといけないね。 「おい、フレイヤ?」 「……ん? 何か用ですか、貴方?」 「あのな、昔っから、何度も言っているとは思うが?」 「えっ? はぁ、何でしょうか?」 「そのな、"わらわ"と、自分の事を述べるのやめろ、解ったか?」 「あああ、そうでした、すいません……ちゃんと今から(わたくし)と、お上品に述べますね……」 (41-20)
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