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俺は思ってしまった。だから連れの女達も騒ぎ始めたよ。「小津、目の前のお姉さんは、あんた知りあいなの?」と、尋ねてきたから。
「いいや、知らないし、初めて見る女性だよ。誰かと勘違いしているんじゃないのかな?」
と、連れの女性達に説明をしたんだ。
だって本当に知らないし、こんなにも美しい女性と知り合いというか、一度でも話し等をしていたらのならば、絶対に俺自身も忘れないと思うから。そう述べたよ、連れの女性達には……
「はぁ、あなた、何を言っているの、妻の私の事を忘れたのですか?」
「ほら小津、やっぱりあんたの事を知っているようだよ? それに妻だとこのお姉さん言っているよ?」
「はぁ、ちょ、ちょっと待って……俺まだ高校生だよ。彼女がいたとしても、奥さんなんている訳ないだろう?」
「いや、でも、お姉さん、泣きそうな顔しているし。それにもしかして小津、あんた、年上の女性を騙して、変な店で働かして貢がせているの?」
「いや、いや、そんな事を俺は女にさせないから。……それにこんな女性は、本当に知らないから」
もうね、本当に嫌だよ。この女俺の事を夫だと述べてくるんだよ。それにさ、連れの女達にも、俺は悪人呼ばわれされる始末だし、困ったもんだよ。本当に……
「えっ、嘘です、この人の言っている事は……だってこの人は私の夫なのですよ、お嬢さん達……ですからお願いします夫を返してください……」
「ほら、小津、やっぱり、あんたの奥さんだと言っているよ」
「えっ、ち、違うって、俺はこんな訳分からん、女何て知らないし」
と、まあ、こんな感じでね、目の前の女に、俺は憤怒しながら告げたんだ。
するとさ、目の前のお姉さま、憤怒しながら「あなた──」と、いった感じでね。
まあ、先程の出来事が起きた──目の前のお姉さん、俺の事が気に入らなくなって。魔法でドロロンパァ~と、いった感じで。
俺は気がついたら、こんな野獣のような容姿になっていたと、言った訳なんだよ。
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