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「ご、ごめんね、女神様……」
取り敢えずは、まだガキの俺だから、照れて、中々彼女の顔が真面に見れないよ。本当に心から悪いとは思っているんだけど……。
だからさ、小さな子が、母親に甘えながら謝罪を述べるように。彼女の二つの腿の間に顔を埋め──何度頬を摺り寄せ甘えながら述べた。
「ん? あああ、いいですよ、あなた……。それよりも、先程から何度も申してますけど。私は貴方の妻なのですから、"フレイヤ"と、呼び捨てでお呼びください」
でも、そんな、子供みたいな俺にフレイヤは、優しく声を掛けてくれるし、頭の方も相変わらず、優しく撫でてくれるのだが。
でもね、俺の方は、相変わらず先程フレイヤに述べた悪態の事が気になって仕方がないよ。だって、彼女……。では、なくて、妻と呼んでも良いと述べてくれたから。取り敢えずは奥さんと呼ぶ事にするけれど。
そんな本当に美しくて優し妻に、本当に"ビッチ" とか酷い事を述べたから、本当に俺が夫なんかで、良いのかと? 思ってしまう……。
だからフレイヤに、「俺なんかでいいの、夫?」と、先程とは打って変わって、弱気で気弱な声で小さく述べた。
「はい、いいですよ……と、いうか、神話の時代から私は、ずぅ~っと、あなたのモノですよ……」
するとね、フレイヤは、また優しい言葉を掛けてくれるし、頭も撫でてくれて俺をアマアマさせてくれるの。
だから尚更思うんだよ、先程あんな酷い事を述べたんだと。もうね、ここまで甘えると、先程俺が述べた『俺なんかでいいの』の言葉が内心は嘘なんだよ。
……実際、俺の本心は、もう妻と別れたくもないし。離れたくもない……。そして誰にも渡したくはないよ。
だってこんなにも良い妻は、他を探してもいないと思うから。
う~ん、で、でもね、まあ、周りから見ると男なのに『ウジウジして』と、思われるかも知れないが、本当に俺で良いのかと思うんだ。
だから再度フレイアに、「ほ、本当に? ……で、でも、俺は今こんな容姿だし、君とは不釣り合いではないかな……?」
と、妻に述べたら。
「ん? いいですよ……。それに何度も申していますが、私は貴方のモノです。それと……。あなたには、新たに責任を取ってもらわないと。私も困ります……(ポッ)」
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