①アカシックハンターの座標軸 1.

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①アカシックハンターの座標軸 1.

『幽薬専門森羅堂3.アストロラーベの金貨』 ①アカシックハンターの座標軸  残暑が厳しい昼日中に窓を締め切りクーラーも切ったリビングは、熱中症の危険信号が発令されそうな環境だった。  床に座り込んだ玲子は先ほどから流れ落ちてくる汗をタオルで拭いながら、体の周りに漂う命の糸を捕まえようと奮闘していた。  カーラヴィナは涼しい顔をしてソファに寝そべって玲子のスマホでゲームをしている。 「カーラヴィナ・・・アドバイスとかあったらお願いします・・・」  焦げ茶色の誇り高い表情をした瞳を、ぐいっと玲子に向けるとカーラヴィナはミニスカートから伸びた長い足を天井に向けた。その動きに合わせて命の糸がびくりと震えて編み目を形作る。 「結界のできあがり。玲子はまじで不器用だな。この家の結界程度ならオレなんて足で作っちゃうぞ」 「腹立つなあ・・・」
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