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それから五年。
椙田キャプテンは、咲良さんと正式に婚約をした。
もちろん事前に俺達に報告の上でだ。
この人の律儀さは何年経っても変わらない。
そして、俺は盛大に二人を祝福し、その後、元バスケ部の悪友達とこっそりと大失恋会を催した。
”大”ってつけておいて何がこっそりだとか言わないで欲しい。文句ならそう命名した真田に言ってくれ。
「……にしても失恋会ってさぁ、お前、もしかしてマネージャー狙ってたりしたのか?」
「んなわけねーだろ」
「じゃ、誰に対しての失恋会なんだよ」
命名理由を聞かれた真田は、下手くそなウインクをして俺を見た。
「そんなの決まってるじゃねーか。二人にだよ。なあ、瀬谷」
もしかして真田もあの頃の俺と同じだったのかもしれない。
そんなことを思い、俺は肯定の意味を込めてにやりと笑った。
FIN.
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