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「…………」
椙田は真っ直ぐに俺を見る。
「俺……俺の方こそ、今まで邪魔ばっかしてたんじゃないかって思って……」
「邪魔……?」
「俺……俺達がいつもいるから、キャプテン、困ってたんじゃないかって思って……本当は咲良さんと二人きりになりたかったのに……いつも俺達が、じゃ…邪魔して……だから離れたほうがいいのかもって……」
だからってそんなこと部活を休む理由になんかならないだろう。
そもそも、この人は部活の時間帯に二人きりになろうとするほど酔狂な人じゃない。そんなことはわかってる。
だけどほかにどう言えばいい。
これ以外の理由を俺はこの人に告げることなんか出来ない。
それとも。
本当の事を言うか?
俺の今の気持ちを言うか?
出来るわけないよ。だって俺にだってわからないんだから。
全然わからないんだから。
どうしてこんなに胸が苦しいのかとか。
どうしてこんなに悔しいのかとか。
どうしてこんなにあんたのことを。
あんたのことを。
俺は、あんたのことを。
俺は。
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